英語学習の材料置き場

上級英単語Botのエクステンションです。主にリスニングなど、英語学習に役立ちそうなものを紹介していきます。

リスニングに対する態度について【Krashen】

今回は、前回に引き続き、Krashenのリスニングに関する仮定を説明します。

動画(フルで観たい方は前回の記事から見られます)

www.youtube.com

内容の要約

今回私が話すのは、Affective Filter Theoryです。リスニングをしても、どれくらい情報を脳にインプットできるか、どれくらい言語を学べるかは、私たちの態度次第で変わります。私たちの態度には、3つのキーポイントがあります。

まず一つはモチベーションです。(本当はもっと複雑ですが、このビデオでは深く追求しません)モチベーションが高い人は、言語学習でも成功しやすいです。

二つ目は自尊心です。自尊心があれば、言語学習に対しても自信を持つことができます。

三つめは不安です。不安が無ければないほど、言語習得をすることができます。

彼の仮定によれば、もし本当に言語を習得したいのなら、(言語や学習に対して)何も不安が無い状態にならなければいけません。

あまり得意でない外国語で会話をしていたけど、話題がとても盛り上がった瞬間、自分が外国語を使っていることを忘れた経験はありませんか?その瞬間にこそ、真の言語習得が起こっているのです。そういった時、不安は完全に忘れられています。相手が何を伝えているのかに集中していて、(言語に対する)不安がなくて初めて言語を習得できるのです。

しかし、これはどんな時も不安が無ければいい、というわけではありません。大学教授として私が言えるのは、学生はある程度苦しまなければいけないということです。課題をやらなければ落第しますし、課題は簡単ではありません。Facilitatibve Anxiety (動機を促すような不安)は良い、という人もいます。私は拷問が良いとは思いませんが、大学の授業内では多少の不安をは大丈夫です。

しかし、言語習得は全く別の話です。言語を習得したいのなら、言語に対する不安は取り除かなければいけません。まず最初に、特に子供は、「将来この言語を使いこなせるようになるんだ!」と考えるべきです。

私の仮説に基づいてあるたとえ話をしましょう。

ある子どもが、教室は失敗を晒される場だと思い、あまりモチベーションもない状態で授業に出るとします。外国語のインプット(リスニングやリーシング)を見たり聞いたりしたとき、その子はそれを理解はできますが、そのインプットは脳の言語をつかさどる部分まで到達することはできません。彼の態度が、言語の習得を邪魔するのです。この妨げは Affctive Filterと呼ばれています。

私たちの脳には、LAD(Language Acquisition Device)と呼ばれる、言葉を習得する機能があるはずだとされています。言語を習得するには、インプットをこの機能まで到達させなければいけません。しかし、モチベーションが低かったり、不安だったりすると、それはフィルターとなりインプットがLADに到達するのを妨げます。

私の結論を一言にまとめると、「言語習得は、リスニングが理解可能なものであり、不安が完全に取り除かれた環境で起こる」ということになります。

 

f:id:lily331:20171129053833p:plain

 

不安を取り除くのも自信を持つのもとても難しいですが、私はそんなときは好きな外国語の歌を聞いたり映画を観たりします。そうすると不安が飛んでモチベーションが上がることが多いです。