【リスニング】モーツアルトの魔笛に隠された秘密
「夜の女王のアリア」でも知られる魔笛は、モーツアルトの代表作の一つです。音楽が素晴らしいのは一目瞭然ですが、ストーリーについては、テーマなどが分かりにくいです。今回はそんな魔笛の秘密を説明してくれているTED Edのビデオを紹介します。
動画
難易度
TED Edなのでナレーションはゆっくりで聞きやすいです。多少音楽用語が出てきますが、日本語のカタカナ用語と似ているものが多いと思うので、理解もしやすいと思います。
ただ、魔笛の序曲やストーリーを知らない人は、内容をイメージしにくいかもしれません。魔笛は面白いオペラなのでぜひ一度見ることをおすすめします。
内容
タミーノ王子が、ドラゴンに追いかけられ、暗い森を駆け抜けます。食べられそうになった瞬間、三人の謎の女が現れ、凄まじい喊声でドラゴンを殺しました。こうして、モーツアルトの、Die Zauberflöte(ドイツ語)、魔笛は幕を開けます。このオペラは、歌とセリフのある古典オペラの一種であるシングシュピールで、1971年に、ウィーンで初演が公開されました。
子供向けのおとぎ話のように見えますが、この複雑なオペラの中にはたくさんの破壊活動的なシンボルが含まれています。今では、歴史上もっとも影響力のあるオペラだったと言われています。
タミーノの森での逃走は、旅の始まりにすぎませんでした。三人の女は、彼女たちのリーダーである夜の女王を呼んできます。彼女は、ドラゴンから助けた見返りに、娘のパミーナを、邪悪な魔術師ザラストロから救い出す旅に出るように命じます。そして旅の助けになるようにと、名だけの魔法の笛を与えます。
タミーノはついにザラストロの神殿でパミーナを見つけます。しかし、敵地で、タミーノとパミーナは、味方を選び間違えていたことに気が付きます。夜の女王は、実は世界を闇に陥れようとしていたのです。知っていたことが全て間違っていたと気づいたタミーノは、疑念と混乱に満たされます。
そこでタミーノとパミーナは、新たな試練を乗り越えなければいけなくなりました。3つの知恵の試練を乗り越えて初めて、太陽が闇に打ち勝つことができます。魔笛の力を借りて、2人は試練と、夜の女王による妨害を乗り越えることができました。彼らは神殿に迎え入れられ、王国の均衡を取り戻しました。
この奇妙なおとぎ話の多くの点は、モーツアルトがかかわっていたフリーメイソンから来ています。フリーメイソンとは、ヨーロッパの友愛的組織です。その歴史、シンボル、儀式などは主に中世から続いています。しかし、モーツアルトの時代のは、18世紀のヨーロッパの理想主義に影響を受けたものでした。合理性、人文主義、王政や宗教に対する懐疑主義です。フリーメイソンのシンボルや、啓蒙運動の理想は、オペラを通して表されています。まるで陰謀のように聞こえるかもしれませんが、当時は本当に陰謀のようなものでした。今ではこの説は認められていて、学術的な論文も発行されています。
例えば、夜の女王は、ローマ帝国の女帝であったマリア・テレジアを表徴していると主張している学者もいます。彼女はフリーメイソンに反対し、オーストリア内で禁止令をだしました。
力尽きたので続きは後日書きます
難しい単語
0:32 devour むさぼり食う、悩ませる
0:36 slay 殺す、笑い転げさせる
0:48 singspiel ドイツのセリフ入りのコミック系オペラ
0:54 premiere 初日、初演
1:14 summon 呼び出す、召喚する
1:26 titular 名だけの、有名無実の、
2:03 sabotage 破壊行為、妨害
2:18 fraternal 友愛の、兄弟の
2:45 conspiracy 陰謀の
3:15 masonic フリーメイソンの