【リスニング】食べ物はどのように脳に影響するのか【TED-Ed】
よく、「魚を食べると頭が良くなる」などと聞きますが、実際には脳は魚以外の食べ物も必要としています。今回は、そんな脳の科学を説明してくれている動画を紹介します。
動画
難易度
TED Edなので喋るスピードはゆっくりだし、プロが読み上げているので聞き取りやすいです。動画も見やすくて理解を促してくれます。しかし、今回のように内容が科学的だと、どうしても化学的な用語が登場します。
知らない用語が多いと理解しにくいかもしれませんが、逆に、知らない単語の意味を推測しながらリスニングする練習になるかもしれません。
なので難易度としては、ざっくり理解するのは簡単ですが、細かいところまで理解するのは難しいです。
内容
脳の水分を除くと、ほとんどは脂肪で、他にタンパク質、アミノ酸、微量栄養素とグルコースがあります。それぞれの物質は、体の機能、発達、気分やエネルギーに重大な影響を与えます。なので、昼食後のだるさや、夜寝付けなかったりするのは、食べ物のせいかもしれません。
脂肪の中でも重要なのが、オメガ3と6です。これらは必須脂肪酸で、脳環境が変質するのを防ぎます。オメガ3と6は食料からしか摂取できないので、ナッツや種、脂ののった魚を食べることは、脳細胞組織を生み出し維持するのに欠かせません。オメガは良い脂肪ですが、トランス脂肪や飽和脂肪酸などの悪い脂肪を長期的に摂取すると、逆に脳の健康を損ないます。
タンパク質とアミノ酸は成長や発達を促し、また私たちの感情と行動を操ります。アミノ酸は、神経に信号を伝える伝達物質である前駆物質を含んでいて、気分、睡眠、注意力などに影響します。パスタを食べた後気分が落ち着いたり、脂肪たっぷりのチキンを食べた後に敏感になったりするのは、アミノ酸のせいなのです。
食べ物の中の化合物の組み合わせは脳細胞を刺激して、ノルエピネフリンやドーパミン、セロトニンなどの寛恕を左右する物質を分泌させます。しかし、脳細胞を刺激するのは容易でないため、アミノ酸は狭き門を通っていかなければなりません。なので、いろいろな食べ物を食べることは、脳伝達物質のバランスを保ち、気分の変動や、ずっと同じ気分になることを防ぎます。
他の臓器と同じように、脳は微量栄養素も必要とします。野菜やフルーツに含まれる抗酸化物質はフリーラジカル(遊離基)が他の細胞を傷つけるのを防ぎ、脳が長期的に活動するのを助けます。
ビタミンB6,B12、葉酸などが不足すると、脳や心の病気にかかりやすくなってしまいます。微量の鉄、銅、亜鉛、ナトリウムなどのミネラルも、脳の健康と幼少期の認知発達に必要不可欠です。
脳がこれらの物質を十分に変換し統合するために、沢山の燃料が要ります。脳は体重の2%しか占めていませんが、約20%のエネルギーを消費します。ほとんどはグルコースや血糖に分解されたタンパク質です。前頭葉はグルコースの変化に敏感なので、これらが不足すると、すぐに精神的に落ち込みます。
では、摂取する炭水化物の種類は脳に影響するのでしょうか?炭水化物には主に、スターチ、糖、繊維を含んでいます。この3つの物質の比率の違いによって、脳は影響を受けます。
パンなどの高血糖食品は、急速にグルコースを血液に送りますが、すぐになくなるので、気分と集中力も、急に上がって急に下がります。大麦や穀物などは、グルコースを安定して放出するので、長く集中することができます。
いろいろな種類の食べ物を食べることは脳にとって重要です。何を食べるかは、脳に直接、長期的な影響を及ぼします。
難しい単語
0:21 dehydrait 水分を除かれた
0:29 amino acid アミノ酸
0:29 micronutrient 微量栄養素
0:47 apathy
1:01 fatty acid 脂肪酸
1:04 degenerative 退化、変質
1:15 cell membrane 細胞組織
1:24 saturated fat 飽和脂肪酸
1:25 compromise 傷つける、ダメにする
1:34 manipulate 操作する、巧みに操る
1:38 precursor 前駆物質
1:42 neurotransmitter 神経伝達物質
1:48 attentiveness 注意力
2:22 skewed 激変した
2:31 antioxidant 抗酸化物質
2:38 free radical 遊離基
2:47 folic acid 葉酸
2:56 zinc 亜鉛
2:56 sodium ナトリウム
3:20 carbohydrate 炭水化物
3:26 fromtal lobe 前頭葉
3:34 deficiency 不足
4:01 high glycemic 高血糖の
4:17 legume マメ科