英語学習の材料置き場

上級英単語Botのエクステンションです。主にリスニングなど、英語学習に役立ちそうなものを紹介していきます。

【リスニング】日本の孤児【ドキュメンタリー】

これは、オーストラリアのAl Jazeer101チャンネルのドキュメンタリーです。日本の孤児の実態を特集しています。とても悲しい記事です。

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難易度

ナレーターはイギリス英語よりの英語を話しています。全体的にとてもゆっくり喋っているので聞き取りやすいです。難しい表現や単語も出てこないので、理解も簡単にできると思います。

Foster parentsは里親という意味です。

要約

孤児や、施設の経営者、里親家族などのインタビューを通して、日本の孤児の実態を明かします。

日本では里親制度は広く受け入れられていないため、虐待された子供の85%は家庭ではなく施設で暮らしています。先進国で里親制度を受け入れていない国は少なく、国連はこのことで日本を非難しましたが、今のところ変わる様子はありません。

施設では、十分な個人的スペースもスタッフもいなくて、子供の精神的発達が遅れてしまいます。本来ならスタッフ1人に子供2人が丁度よいですが、現状では一人で六人の世話をしなければいけないので、疲労で辞めてしまう人が多いです。政府などからの支援なしに、このような施設がなりゆくのは難しいです。

先進国でも孤児院はありますが、日本のように赤ちゃんのうちから施設に入れられる国は珍しいです。たいてい、里親に引き取られてそこで育てられます。国際人権団体は、せめて施設に入れられるのは数か月までに制限するべきだ、と主張していますが、日本人は他人を家族に受け入れることに抵抗があるので、里親はあまり良く思われていません。しかも、働き口を減らさないために、政府は孤児院を減らそうとはせず、里親制度を普及させようともしないのです。

オーストラリアでは10人に一人、アメリカとイギリスでは10人のうち7人が里親に育てられますが、日本では10人中たった一人しか里親家族に育ててもらうことができません。

日本で里親は、子供に対して法的な権威を一切持っていません。なので、本物の親が子供を返すように要求して来たら、子供を手放すしかありません。虐待しても、親としての権利を失うことがないからです。

里親に引き取ってもらっても、うまくなじめず、施設に送り返されてしまう子供もいます。子供を可愛いと思って引き取っても、大変になったら諦めてしまう人たちがいるからです。なので、里親に引き取られれば安心というわけではなく、問題はたくさんあります。

感想

コメント欄を読むと、いろいろな人の反応を見ることができます。内容がシリアスなだけあって、ふざけたコメントは見当たらず、読んでて不快になることはないと思います。

アメリカでは、虐待などをすれば、法律で子供に近づけないようにしてくれるので、里親は子供を守ることができます。実際にアメリカで里親に育てられた友達がいますが、その子の里親はちゃんとその子のことを心配して育てていて、幸せそうでした。日本では、制度が整っていないし、経済的に里親になるのは難しいですが、いつかきちんとした法律ができて、親を失った子供たちがちゃんと守られて育てられる国になってほしいです。