英語学習の材料置き場

上級英単語Botのエクステンションです。主にリスニングなど、英語学習に役立ちそうなものを紹介していきます。

英文法は重要なのか【リスニング】

日本で育った人なら、授業で英文法を学んだことがあるはずです。しかし実際にネイティブスピーカーの英語を聞いてみると、くだけた文法が使われていたりします。

日本人が日本語を使っているときも、文法を間違えたりしますが、特に問題なく会話できますよね。

では、文法はそれほど重要じゃないのでしょうか?

そんな疑問に答える動画がTedEdから出ているので、今回はそれを紹介します。

動画

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内容

友達にとても良い話を話していて、一番盛り上がるシーンに入った瞬間、

「Me and the alienじゃなくてThe alien and Iだよ」

と、話を遮られたら, たいていの人はイラっとすると思います。

話を中断したのはさておき、その文法の指摘に意味はあるでしょうか?もし、文法的に間違っていても意味がちゃんと伝わっているなら、文法的におかしくても問題ないのではないでしょうか?

文法とは

言語学的に文法は、単語同士がどのようにして組み合わされて文節や分を作るかのパターンで、書き言葉にも話し言葉にも適応されます。言語によってこのパターンは違います。

英語では、たいてい主語が文頭に来て、動詞と目的語が続きます。日本語や、その他たくさんの言語では、この順序は主語、目的語、動詞です。

どの言語にも共通する性質を見つけようとした学者たちもいました。しかし、「名詞と動詞がある」などの基本的な性質の他、普遍的な言語の共通点はありませんでした。

ただ言えるのは、どの言語も特有のルールがあり、そのルールに従って文章が組み立てられているということです。これらの点を研究しているうちに、ある論争が生じました。Prescriptism とDescriptivismの間の論争です。

PrescriptivismとDescriptivismとは何か

端的に言うと、Prescriptivismは、言語は決められたルールに則るべきだという考えで、Descriptivismは、言語の性質として逸脱や適応が不可欠という考えです。

歴史

古代では、言語といえば話し言葉が主でした。しかし、人々の交流が増えると、書き言葉の需要も増えました。適切にコミュニケーションを取るために文法が制定され、遠くにいる人とも通じるようになりました。

多くの言語において、そのルールに則ったものだけが正しい文章だとされました。そのルールでさえ訛りだったりしますが、その時一番勢力があった地域の言葉が正しいとされました。言語純正主義者は、このルール、つまり文法を普及させようとしました。もとは文法は書き言葉のものでしたが、やがで話し言葉でも使われるようになったのです。

文法的に間違っている話し言葉は腐敗とされ、社会的な地位が低い印とされました。間違った文法で話していた人たちも、この文法を習得しなければなりませんでした。

話し言葉と書き言葉

しかし最近になって、話し言葉は書き言葉とは違うことが明らかになりました。人は、記憶にないほど幼い段階で話し言葉を習得します。それは文法を覚えることによってではなく、聞いたものを繰り返すことによってです。また、話すときには表情やイントネーションも使われるので、話し言葉の構造はとても柔軟で、話し手や聞き手は比較的自由に話すことができます。例えば、瞬時に理解するのが難しい複雑な構造を避けたり、発音しやすい言葉を選んだりできます。また、早く話すために省略したりもします。

このような話し言葉のパターンを、間違ってるか間違ってないかを気にせずに分析するのがDescriptivismです。言語がどう使われるべきか、ではなく、実際にどのように使われているのかに焦点を当て、言語の進化を研究するのです。

PrescriptivismとDescriptivismの間の論争は今も続いていますが、この二つは全くの真逆ではありません。

Prescriptivismは、言語の基本的なパターンを人に教えるときに便利です。文法のルールを知れば、オフィシャルな場面や、ネイティブではない人同士が会話するときに役に立ちます。

Descriptivismを使えばは、私たちの思考がどう働くのかを知ることができ、また世界を理解することができます。

 

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日本語でも、「ら抜け言葉」などが議論されたりしていますね。でも同時に、「えもい」「わんちゃん」など、新しい言葉も次々と生み出されています。たいていは数年で消えてしまいますが…

私個人的には、こういった砕け言葉は良いと思います。言葉を見れば、その年代や時代背景を察することができるし、世代によって違う言葉を使っているというのは面白い文化だと思います。それに、正しい文法にこだわったり過ぎたら新しい言葉や表現が生まれなくなってしまいます。

ただ、言語を学習する身としては、くだけた文法や、生まれては消える流行り言葉は厄介ですよね。しかも英語に関して言えば、地域によって使われている文法や単語が全然違ったりします。

英語ネイティブでさえ、違う地域の英語を理解できなかったりするのですから、英語を学習している人が100%英語を理解できなくても、それは仕方ないのかもしれません。

リスニングに対する態度について【Krashen】

今回は、前回に引き続き、Krashenのリスニングに関する仮定を説明します。

動画(フルで観たい方は前回の記事から見られます)

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内容の要約

今回私が話すのは、Affective Filter Theoryです。リスニングをしても、どれくらい情報を脳にインプットできるか、どれくらい言語を学べるかは、私たちの態度次第で変わります。私たちの態度には、3つのキーポイントがあります。

まず一つはモチベーションです。(本当はもっと複雑ですが、このビデオでは深く追求しません)モチベーションが高い人は、言語学習でも成功しやすいです。

二つ目は自尊心です。自尊心があれば、言語学習に対しても自信を持つことができます。

三つめは不安です。不安が無ければないほど、言語習得をすることができます。

彼の仮定によれば、もし本当に言語を習得したいのなら、(言語や学習に対して)何も不安が無い状態にならなければいけません。

あまり得意でない外国語で会話をしていたけど、話題がとても盛り上がった瞬間、自分が外国語を使っていることを忘れた経験はありませんか?その瞬間にこそ、真の言語習得が起こっているのです。そういった時、不安は完全に忘れられています。相手が何を伝えているのかに集中していて、(言語に対する)不安がなくて初めて言語を習得できるのです。

しかし、これはどんな時も不安が無ければいい、というわけではありません。大学教授として私が言えるのは、学生はある程度苦しまなければいけないということです。課題をやらなければ落第しますし、課題は簡単ではありません。Facilitatibve Anxiety (動機を促すような不安)は良い、という人もいます。私は拷問が良いとは思いませんが、大学の授業内では多少の不安をは大丈夫です。

しかし、言語習得は全く別の話です。言語を習得したいのなら、言語に対する不安は取り除かなければいけません。まず最初に、特に子供は、「将来この言語を使いこなせるようになるんだ!」と考えるべきです。

私の仮説に基づいてあるたとえ話をしましょう。

ある子どもが、教室は失敗を晒される場だと思い、あまりモチベーションもない状態で授業に出るとします。外国語のインプット(リスニングやリーシング)を見たり聞いたりしたとき、その子はそれを理解はできますが、そのインプットは脳の言語をつかさどる部分まで到達することはできません。彼の態度が、言語の習得を邪魔するのです。この妨げは Affctive Filterと呼ばれています。

私たちの脳には、LAD(Language Acquisition Device)と呼ばれる、言葉を習得する機能があるはずだとされています。言語を習得するには、インプットをこの機能まで到達させなければいけません。しかし、モチベーションが低かったり、不安だったりすると、それはフィルターとなりインプットがLADに到達するのを妨げます。

私の結論を一言にまとめると、「言語習得は、リスニングが理解可能なものであり、不安が完全に取り除かれた環境で起こる」ということになります。

 

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不安を取り除くのも自信を持つのもとても難しいですが、私はそんなときは好きな外国語の歌を聞いたり映画を観たりします。そうすると不安が飛んでモチベーションが上がることが多いです。

効果的なリスニングとは【Krashen Comprehensive Input】

英語の学習のためにリスニングをする人は多いと思います。このページを読んでいるということは、少なくともリスニングに興味があるはずです。

しかし、本当にリスニングは効果があるのでしょうか?また、どのようなリスニングをしたら一番効率的なのでしょうか?

この謎は未だに結論が出ていませんが、いろいろな理論が発表されています。今回はその中でも、1980年代に発表されたSteven Krashenという言語学者のスピーチを紹介したいと思います。発表当時は画期的なアイデアだったこの理論は、今でも広く支持されています。

 

動画 (イヤホンで聞く場合、主に左からしか聞こえません)

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内容の要約

人々はみな同じ方法で言語を取得します。学ぶスピードは違えど、学ぶ方法は同じです。

人は皆違うから、学び方も違うという考えがあります。右脳が強い人、左脳が強い人がいるように、確かに一人ひとりみな違います。しかし、言語を学ぶプロセスは皆同じです。消化を例として用いましょう。違う国の人だろうと、同じ方法で消化します。肘や頭ではなく、消化器官を使って消化します。言語学習もこれと同じです。

話すだけではわかりにくいので、実際に外国語の授業をしたいと思います。二つの違う方法を使うので、どちらの方が好きか考えてみてください。

レッスン1

まず最初に私があなた方にドイツ語で話しかけます。もしずっと私がドイツ語で話していたら、聞いてるあなた方もドイツ語を把握できるようになると思いますか?

多分そうはなりません。繰り返し聞いても無駄ですし、大きい声で言っても無駄です。例えば聞いたドイツ語を反復練習したり、文章をモニターに映したらどうでしょうか?これをディクテーションしたり、リスニング穴埋め問題にしたらどうでしょう?

結論を言うと、これらのリスニングはすべて役に立ちません。

レッスン2(3:17からです。この部分は、動画を見てから読んでください)

手や頭を指しながら、それをドイツ語で紹介します。そして簡単な質問をして、「はい」と答えさせます。その後、絵をかきながら先ほど出てきた単語と新しい単語を使って絵を解説していきます。

「これはミスタースパークです」

「ミスタースパークは、耳が二つあります」(耳を指しながら)

「目…」(目を書きながら)

「目が、一つ、二つ、三つ…目はいくつあるべきですか?二つですよね?」

レッスン2は1よりも理解できると思います。全ての単語が理解できなくても、最低限必要なことは分かったはずです。ここで、言語の学びに関して、最も重要な秘密をお教えしましょう。

私たちは、ただ一つの方法で言語を学びます。それは、相手の意図を理解することによってです。これは、Comprehensible Inputと呼ばれています。

重要なのは、人がどうやって喋っているかではなく、何を伝えているかです。

 

なぜレッスン2の方がレッスン1よりも良かったのでしょうか?それは、ミスタースパークのおかげで、意図が理解しやすくなっていた点です。絵や知識など、外国語のリスニングを理解しやすくするものは、言語学習の役に立ちます。(この理論はInput Hypothesisと呼ばれています)

スピーキングについて

この理論が正しいとすれば、付随するいくつかの仮定も正しいことになります。その中でも驚愕的なものがあります。それは、スピーキング練習は無駄、ということです。

車やお風呂場で一人で話したり、鏡に向かってスピーキングすることは役に立つ、と私も思っていました。

スピーキングは、言語を習得していくうちに徐々にできるようになります。このことはすでに論文などで証明されていますが、それを読む代わりに、同じことを証明するある話をしたいと思います。

1974年、私はニューヨークのマンションに住んでいました。隣のマンションは日本の会社の社宅でした。なので毎年、親と共に、英語を話せない日本人の子供が引っ越してきました。私は大学で言語学を教えていたので、その子供たちに英語を教えようとしました。

さて、隣には4歳のヒトミという女の子が住んでいました。英会話を練習すれば英語を喋れるようになるだろうと思っていたので、「ヒトミ、Good morningって言ってみよう。Hiって挨拶するんだよ」と言いました。しかし返事はありません。

もっと具体的にすればよいと思い、「Ballって言ってごらん」と言いました。返事はありません。発音の基礎から教えようと、「まずはBa,Baって言ってごらん」と言いましたが、やはり返事はありません。

子供に喋ってもらうためには、強いて喋らせなければいけないと主張している人たちもいるので(これはBehaviorismと言われています。今度詳しく書く予定です)、「君がBallって言わなきゃこのボールをあげないよ」と言いましたが、うまくいきませんでした。最初の週も次の週も彼女は無言で、5か月経つまで彼女は英語をしゃべりませんでした。

しかし、この喋らなかった期間も、彼女は英語を学んでいました。子供というのは、他の子どもが言っている言葉を覚えます。完全に理解しているわけではありませんし、使い方も間違えてたりしますが、なんとなく意味を察することはできます。

さて、5か月たってヒトミは英語を話したわけですが、いくつか特徴的な点がありました。

 1.英語は彼女の第二言語だけど、まるで母国語と同じプロセスで習得していました。(注:当時、外国語は別として、子供がどのように母国語を習得するかについてはすでに研究されていました)

   最初は1単語だけ、だんだん単語数が増えてゆき、文章で喋るようになりました。これは、子供が母国語を習得するときの順序と同じです。

2.彼女は外国語をとても早く習得しました。彼女の家族が日本に帰る直前には、彼女は近所の子供たちと同じくらい上手に英語を話していました。

リスニングについて

さて、話始めるまでの5か月間、彼女は何をしていたのでしょうか?彼女はリスニングをしていたのです。リスニング(=インプット)を理解しようとしていました。なので彼女が英語を話し始めた時、それは彼女が英語を学び始めた時ではなかったのです。むしろそれは、彼女の5か月のリスニングの結果でした。

この、リスニングしているだけで喋らない期間は、言語習得では普通のことです。赤ちゃんも最初は聞いてるだけで、言葉を話したりはしません。何も発言しなくてもいい外国語の授業があったら素敵だと思いませんか?理想の授業とは、生徒はただ外国語を聞いて理解し、何も答えなくて良い授業です。もしリスニングの内容を理解できないのなら、それは生徒のせいではなく先生の責任です。

私はスピーキングに反対しているわけではありませんが、スピーキング練習をすることは、外国語の習得に直接的にはつながりません。

11:40からの内容は、次回紹介したいと思います。

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まとめ

  • リスニングでは、ただ聞くのではなく理解しないと意味がない。
  • 理解しないまま繰り返し聞いたり、ディクテーションしても意味がない。
  • なので、自分の知っている分野などに関係のあるものや映像付きのものなど、理解しやすいリスニングをする必要がある。
  • 無理してスピーキングを練習するのは効率的ではない。

つまり聞き流しよりも、例えばドラマやニュース、アニメなど、自分の好きな分野のリスニングをすると一番効果的だということになります。特にドラマやアニメは、ストーリー性があって、雰囲気から察することができるので理解しやすいですね。

【英文法】オックスフォードカンマ

日本の英語の教科書では、3つ以上のものをAndでつなぐときは、

A, B, C and D

のように、最後の二つのものの間はカンマではなくandを置く、と定められています。

しかし実は、 A, B, C, and D のように、Andの前にカンマを置いた方が良いという説もあります。この And の後のカンマはオックスフォードカンマと呼ばれていて、今でもその有用性は議論されています。

この問題について説明しているTED edの動画を紹介します。

動画

www.youtube.com

内容

例えば、友達のパーティー企画を手伝っているときに、

Bring Bob, the DJ and a clown.

というメールが友達から送られてきたとします。

Bobの後にあるカンマが同格を表すものだとすると、意味は「DJでありピエロであるボブを連れてきて」という意味になりますね。

ボブはDJもピエロ訳もこなせるんだ!と驚くかもしれません。でもパーティー当日、そうではなく、「ボブとDJとピエロを連れてきて」、という意味のメールだったことが判明しました。

もしメールの本文が

Bring Bob, the DJ, and a clown

だったらこの手違いは起こらなかったでしょう。この、Andの前にあるカンマは、The serial comma,またはオックスフォードカンマと言われています。このカンマが使われるべきか廃止されるべきかは長年にわたって議論していて、現在、有力な言語組織の間でさえ結論は出ていません。

そもそもオックスフォードカンマを使う国はあるの?

オックスフォードカンマは、皮肉なことに主にアメリカで使われています。AP Style Bookという、論文の書き方などを定めている組織からは推奨されていませんが、MLA, シカゴスタイルマニュアル、合衆国政府印刷所などではオックスフォードカンマが使われています。イギリスなど他の英語圏でも、オックスフォード大学出版社を除いては使われていません。

使わない理由

そもそも、And, or, yet, so, nor, forなどの接続詞には、もともと違うもの(同一でないもの)を示す働きがあります。また、物の順序を変えることで混乱を防ぐこともでき、カンマは必ずしも必要ではないのです。また出版関係では、カンマは文字数を増やし、文章が散らばって見えるので嫌われています。

現在では

このカンマが使われるべきかどうか、熱い議論が行われていましたが、今ではいくつかの定説が定められました。もしカンマを使った方が混乱を防げるのなら、使っても良いです。しかし、一回使ったならその文章内では使い続け、使わないスタンスで行くのなら一回も使ってはいけません。なので、事実上「必要な時だけ使う」ということは不可能です。

そして問題は残る…

例えば、パーティーの次の日に、こんなメールを受け取るとします。

Everyone had a great time - ninjas, pairates, vikings, old and young.

もしオックスフォードカンマが必須とされていれば、この文章では、忍者、海賊、バイキング、という三種類の人たちが集まり、それぞれ若かったり年配だったりした、と読み取ることができます。

しかし、オックスフォードカンマが正式出ない現在では、上の解釈に加えて、忍者、海賊、バイキング、老若、の4種類の人が集まったとも読み取ることができます。

育った環境によって、どちらの書き方を好むのかは分かれます。しかし、書くものによっては大変な勘違いを引き起こすこともあるので注意しましょう。

例えば、I dedicate this book to my Ayn Rand and God.

と書いたら、「私はこの本を私の両親アン・ランドと、神さまに書きます」ではなく、「私はこの本を、神さまである私の両親アン。ランドに書きます」と解釈されてしまう可能性も0ではないのです。

文法書では…

じゃあ結局どうすれば良いんだ!!と思い、重宝しているPractical English Usageで調べてみましたが、そこには

”We can use commas to separate items in a series or list. A comma is not usually used with and between the last two items inless these are long”

と書かれています。つまり、基本は使わないけど、一つ一つの名前が長いものを並べるときにはカンマを使う、ということらしいです。この本はオックスフォード大学出版社から出ている文法書なので、もしかしたらアメリカの文法書には違うことが書かれているのかもしれません。

少なくとも、日本で英語の試験を受けるときは使わない方がよさそうですね。

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私のお勧めする英語多読【入門】

英語の多読を始めたい、けど何を読んだらいいかわからない!という方に!私がいつもおススメしているシリーズがあります。それは、ラダーシリーズという、英語を学習している日本人に向けて特別に編集された洋書です。

www.ibcpub.co.jp

 

まずラダーシリーズとは?

ラダーシリーズとは、いろいろな英語レベルに合わせて難易度があらかじめ設定されている本です。

例えば、レベル3は英検準二級レベルで、出てくる表現や語彙はほとんど準二級級を持っている人が理解できるものです。しかも、巻末にミニ辞書が付いていて、その本に出てくる英検準二級よりも難しい語彙が載っています。

なので、知らない単語が出てきたらすぐ意味を調べることができます。辞書を引きながら洋書を読んだことのある人は知っていると思いますが、本と辞書を両方持ちながら本を読み進めるのはとても面倒で、二冊の本を行ったり来たりすると集中力も途切れます。なので、この巻末ミニ辞書はとても助けになります。

レベルとは?

レベルは、レベル1からレベル5まであります。洋書をほとんど読んだことがない人は、まずは自分と同じレベルの本を読むことをお勧めします。(私は、欲張って一つ上の本を読もうとして挫折しました)

レベル1

  • 使用語彙約1000語
  • TOEIC 300~400点
  • 英検4級

レベル2

  • 使用語彙約1300語
  • TOEIC 400~500点
  • 英検3級

レベル3

  • 使用語彙約1600語
  • TOEIC 500~600点
  • 英検準二級

レベル4

  • 使用語彙約2000語
  • TOEIC 600~700点
  • 英検2級

レベル5

  • 使用語彙 制限なし
  • TOEIC 700点以上
  • 英検準一級以上

ジャンル別難易度

ラダーシリーズはいろいろなジャンルの本を取り扱っています。

難易度が設定されていても、人によって合う本が違うと思います。特に洋書を読み始めて間もない頃は、本選びを慎重にしないと、多読が苦痛になってしまいます。

なので、私の独断と偏見ですが、ジャンルごとによる読みやすさや、選ぶポイントを紹介したいと思います。

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初心者でも読みやすいジャンル

  • 昔話やおとぎ話

基本的に、昔話は「これが起こって、こうなった」というわかりやすい流れで、詳しい感情表現や詳細な風景描写などは出てきません。こじれた内容のものも少ないと思うので、表現的にも内容的にも簡単です。

  • 薄い伝記や、文化や人物を紹介する内容の本

薄い伝記は、必要最低限の情報だけを書いていることが多いです。くだけた説明文のような書き方が多く、何が言いたいのかはっきりしているので理解するのが簡単です。おとぎ話と同様、詳細で繊細な表現などもあまり出てこないので読みやすいです。

  • 薄めのラブストーリーや現実世界が舞台のアドベンチャー

ラブストーリーやアドベンチャーは、続きが想像しやすいので理解も簡単にできると思います。ものすごくこじれたラブストーリーは難しいと思うので、初めのうちは薄いものをお勧めします。

現実世界が舞台だと、いちいち複雑な背景設定を理解しなくても読み進められるので読み進めやすいです。

シリーズ物のアドベンチャーは、一冊読めば大体の設定を把握できるので、後に続いてる作品も読みやすくなります。

慣れるまでは読みにくいかもしれないジャンル

  • もともと日本語で書かれた本

日本語の本を英語訳すると、日本語の表現に合わせるために、あまり英語では使われない表現が出てきてしまったりもします。また、日本にあるものを英語で説明されると違和感を感じることが多いです。(障子がSlide doorだったり、英語に存在する単語だけで日本のものを表現したりもする)

そして何より、どうせ本を読むなら、筆者が書いた文そのものを読んだ方が作者の伝えたいことを受け取りやすいと思うので、日本語で書かれた本は原文を読んだ方が良いと思います。

  • 長いノンフィクション

長いノンフィクションでは、登場人物の繊細な心情描写や詳細な風景描写が登場することが多く、難しい語彙が沢山登場します。また、話が複雑で、理解するのが難しかったりなどするので、難易度が高いかもしれません。

日本語ですでに多読をしていて、本を理解するのが得意な人には読みやすいかもしれません。

その他のジャンルのざっくりした特徴

  • 子供向けの本

たいていの子供向けの本は読みやすいです。しかし、中には子供っぽい文法ミスやスペルミスが出てきて、英語習得中の読者を混乱させることもあるので注意が必要です。

(文法ミスが有名なのはセサミストリート、単語ミスならクマのプーさんなど。)

  • 特殊なファンタジー

日本語のものと同様、ファンタジーの世界では、魔法の呪文などのいわゆる「専門用語」や「特殊なフレーズ」「ものすごく古い、または変な言い回し」などが登場したりします。

もし、ある本でよく出てきた言い回しが、他の本には全く登場せず、辞書で引いても出てこなかったら、それは作者のオリジナルです。

黒人奴隷は独特な訛った英語を話しました。なので、彼らが登場する小説を読むと、例えば、”What are you all doing?” が "Whchya yu al duin?" のように、独特に書かれていたりします。中には解読するのがとても大変なものもあるので注意が必要です。

同じく非英語圏の人が沢山登場する小説でも、なまった英語をそのままスペリングしたような、読みにくい文が出てくる場合があります。もちろん、いろいろな訛りを知りたい!という人にはお勧めしますが、洋書をすらすら読むことに慣れたい人にはお勧めしません。

 

【オーバーブッキング】予約した航空券をキャンセルされる訳【リスニング】

予約していたホテルに泊まらせてもらえなかったり、航空券を会社側から勝手にキャンセルされたことはありますか?

私は、航空券を飛び立つ3日前にキャンセルされたことはあります。日本→アメリカ→カナダ→アメリカ→台湾→日本 の予定だったのですが、台湾から日本に帰るチケットを拒否されて、一時は帰国できないかと思って焦りました。

当時は手違いか事故だと思っていたのですが、この「オーバーブッキング」は、計画的に行われているそうです。今回はオーバーブッキングの仕組みを説明している動画を紹介します。TED Edの動画なので信憑性のある内容です。

 

動画

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内容

病院で、予約していたのにも関わらず長時間待たされたり、満室だからとホテルの予約を取り消されたり、チケットを買ったのに飛行機に乗せてもらえなかったり…これらはすべて、オーバーブッキングの典型的な例です。オーバーブッキングとは、会社などが、キャパシティ以上の予約を受け付けることです。

消費者側からしたらたまったものではありませんが、実はオーバーブッキングは、会社の利益を最大限に増やして、資源も活用することができます。

予約した人が全員、約束の日時や飛行機の出発時刻に現れるわけではないので、会社は満員よりも多めにチケットを売ります。飛行機チケットがこれの典型的な例で、事例も多く、年間約5万人の人が予約した飛行機から追い出されています。

航空券を少なく売ると、空席ができて利益が減ります。しかし多く売り過ぎても、代わりの飛行機代やホテル代を出さないといけないので損失を被ります。

航空会社は何年にも及ぶ統計があるので、それを利用して、何人の人が搭乗時刻に間に合うように来るかを計算することができます。

計算方法

例えば、ある航空会社は90%の人が搭乗時間内に来るという統計を持っているとします。180人乗れる飛行機の航空券を180枚きっかり売ったら、計算上、実際には162人しか搭乗しないでしょう。もちろん、この数字よりも上下することもありえます。それぞれの数値の可能性は、二項分布を使って調べることができます。航空会社は、売ったチケットの数だけ収入を得て、キャンセルの数だけお金を失います。仮に、チケットの値段を250ドル、キャンセル料を800ドルとしましょう。座席数と同じ数のチケットを売ると、収入は180×259=45000ドルです。

もし座席数よりも15枚多く売って、15人の人が搭乗時間に来なかったとすると、195×250=48750ドルの収益があります。これは一番良い場合の話です。しかし、悪い場合、つまり全員が来た場合、15人の人は不幸にもフライトをキャンセルされてしまいます。この時、収益は48750-(800×15)=36750ドルにまで減ります。これは座席数と同じ数のチケットを売った時よりも少ないです。

遅刻する人の数はその時によって変わりますが、二項分布を使って予測することができます。195人の人が全員現れる確率は0に近いです。座席数と同じ、180人が現れる確率は1.11%です。それぞれの確率と、その場合に得られる収入を掛けて、合計して、チケット分を引くと、195枚売った時のおおよその収入を計算できます。これを、いろいろな値で繰り返し計算すると、最大限の収益を得るには何枚チケットを売ればいいのかがわかります。この例では、198枚売ったときに収入が最大限になり、48774ドル稼げます。オーバーブッキング無しの時より4000ドルも収益が上がります。

もちろん、本物の計算はこれよりもずっと複雑で、航空会社は渋滞や天候、時間帯や乗り換えなども視野に入れて計算します。

倫理的には…

オーバーブッキングは非人道的だという人もいます。2人の人に、同じ席の代金を払わせているからです。もちろん、相手が100%来るとわかっていれば、それはするべきではありません。でも、もし来る確率が95%だったら?75%だったら?

実行可能であることを示す値などあるでしょうか?

 

確かに、予約した人全員がフライトに遅れずに来る確率は低いでしょうね。私は遅れたことはありませんが、ある飛行機が直前に搭乗ゲートを変えて、ダッシュでギリギリ乗れたことがあります。

さっき発行したばかりのチケットに書いてあるゲートに行ったら、違う航空会社の人がいて、「このゲートは変更になったのよ?」と笑われ、変更されたゲート(別館だった)に走っていきました。ギリギリ間に合って、飛行機に乗り込んでみると、予約したときはほぼ満席だったのに、実際は空席ばかりでびっくりしました。乗り遅れた人たちはどうしたのか気になります。ロサンゼルス空港での出来事です。

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*1

直前になって航空券をキャンセルされたら、困りますよね。でも、航空会社が用意した空港のホテルに無料で滞在、というのはある意味貴重な経験ですし、一度体験してみたいとは思いますね。時間に余裕がある時に限りますが。

*1:その時の写真。私の隣3席が空席でした

【イギリスBBC】芸者についてのドキュメンタリー

 

BBC Geisha Girl Documentary

youtu.be

これはBBCによるドキュメンタリーです。芸者を目指している一人の少女の生活、決意や周りとの関係を詳しく特集しています。動画の中で日本人の方も言っていましたが、日本人でも芸者さんたちは何者なのか、どういう生活を送っているのかを知っている人は少ないんじゃないでしょうか?

特に海外に出る予定のある人は、こういった日本文化についても知っておいた方が、聞かれたりしたときに答えられて良いと思います。

この動画では、京都で日本の伝統を守り続けている人もいるけれど、多くの日本人にとってそれは別の世界であるということをはっきり見せています。芸者さん以外にもたくさんの人にインタビューしています。

芸子さんにインタビューしているときは日本語音声と英語字幕なので、日本語の表現がどのように英語に置き換えられているかを知ることができます。

「こんな訳じゃ意味がちょっと抜けてる!」と思うこともあると思いますが、字幕は文字数に制限があり、さらさら読めるように訳されているので、意味が抜けてしまうのはよくあることです。訳しているのはプロで、プロなりに考えて省略しているはずなので、字幕に注目してみてみるのも良い勉強になると思います。

 

 一時間近い内容なので、長いリスニングの練習をしたい人にもお勧めです。(日本語の部分も多くありますが)

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